香りの散歩道


新生姜

墨絵・朝野泰昌
「朝野家 香りの散歩道」
この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。

今日のお相手は、私、木村匡也です。

『朝、名月や 酒にかをれる 新生姜』 

月と、酒と、新生姜の香り。なんとも風流な句ですね。
作者は、大正生まれの俳人、森澄雄(もり・すみお)です。
新生姜といえば、夏に出回るイメージかもしれませんが、本来の旬は秋。俳句の世界でも、秋の季語になっています。

生姜の名産地は日本各地にあり、なかでも日本一の生産量を誇るのは、高知県です。

『アンパンマン』の作者、やなせたかしさんも、ふるさと高知の生姜に惚れ込んでいたとか。
すりおろして味噌汁に入れるのがお気に入りで、「カラダがぽかぽか温まる」と言っていました。
ただし、漫画家をめざして上京するまで、高知県が生姜の名産地であることを知らなかったとか。

あるとき、自分が作詞作曲した歌を歌いすぎて、声がかすれたときに手渡されたのが、高知県産の生姜を使った飴だったそうです。
「なるほど喉にいい。しかも懐かしい味がする」と、生姜飴にすっかり癒されたやなせさん。

ふるさとの産地を盛り上げるため、頼まれもしないのに、歌って踊れる『生姜音頭』まで作ってしまったそうです。
「人生は楽しくて面白いほうがいい」と語っていた、やなせたかしさんの手にかかると、生姜もこんなに面白くなるのですね。


「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

10月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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